大分県の特産品「カボス」の魅力に迫るカボカボ対談。
カボスの名産地、竹田生まれ竹田育ち、
カボスをつくって40年!
大分県カボス生産者協議会の会長もされていた
“カボスの達人”河野泰三(かわのよしみつ)さんに
カボスのことをたっぷり伺いました。
カボスづくりのこだわり、カボスづくりの1年、
カボスひろしへの提言などなど、
ドキッ!カボスだらけの60分対談を通して、
日本の農業の未来のヒントになるカボ。。。
【2反から100反へ、カボスづくり拡大】
(カボス)
河野達人、今日はよろしくおねカボします!
まず、カボスを作られたきっかけを教えてください。
(河野さん)
畑の水路に水が少なかったことと、
国の減反政策もあって、畑にカボスを植えることにしたんだよ。
最初は2反の区画に、220本のカボスの木を植えました。
(カボス)1本の木から、どれくらいのカボスがとれるんですか?
(河野さん)成木になれば、90kg~100kgとれるよ。
(カボス)お~、けっこうとれますね!カボスひろしも100kgめざします!
昭和48年に2反からはじめて、現在はどれくらいの区画なんですか?
(河野さん)今は、100反だよ。
【竹田カボスグリーン~光の濃さは緑の濃さ~】
(カボス)カボスづくりのこだわりは、どんなことですか?
(河野さん)太陽光をカボスの木や実に当てることだね。
光をさえぎる葉っぱや枝は剪定して、光をたっぷり当てます。
そうするとキレイな緑色になります。光があたらないカボスは、
色が薄くなり香りも薄くなる。竹田産のカボスは緑色にこだわります。
(カボス)なるほど、なるかぼ。光があたるほど、香りがいいし、
見た目もキレイなグリーンなんですね。
カボスひろしも光をあてるため日焼けサロンにいきます!
【高さは旨さ!竹田の標高の高さが旨みを凝縮る】
(カボス)竹田ならではのカボスの特徴はありますか?
(河野さん)標高の高さだね。標高が高いと、1日の寒暖差が激しくなります。
昼のあたたかい時は、カボスはパワーを蓄えて、夜にさむくなると、
昼間たくわえた旨みが凝縮されます。高原野菜も同じ原理だね。
【春のカボスづくりはズバリ剪定(せんてい)!】
(カボス)達人!カボスづくりの1年を教えてくださいカボ。
(河野さん)春は、カボスの木を枝を切ったり剪定作業をして、
木や実に太陽光がたくさん当たるようにします。
(カボス)「光の濃さは緑の濃さ」理論ですね。
【初夏のカボスはよく落ちる!?第一次落下、第二次落下!】
(河野さん)6月に入ると、カボスは第一次落下するね。
自然に実がおっこっちゃうんだよ。
(カボス)第一次落下したカボスは、どうなるんですか?
(河野さん)商品としては使えなくなります。
さらに7月は第二次落下といって、この第二次落下は
自然に落ちるのではなく、人の手で弱いカボスを落とします。
落下で果実が少なくなることで、残ったカボスはパワーをたくさん得ます。
(カボス)なるほど、なるカボ。ももいろクローバーが、あかりんが脱退して、
残った5人のメンバーがさらにパワーアップしてがんばっている理論ですね!
(河野さん)ん?もも。。。何のこと?
【これぞ竹田スタンダード!出荷は万全の果汁状態で!】
(カボス)出荷はいつになりますか?
(河野さん)竹田の露地物カボスの出荷は、お盆過ぎだね。
竹田カボスの出荷には目安があって、果実の重さに対して
20%の果汁状態になったら出荷します。
100gとしたら20gは果汁がないと、ものたりないからね。
(カボス)ベストの状態で出荷したいということですね。
【カボスの冬眠!?長期保存へ!】
(河野さん)露地物の出荷がだいたい9月下旬ぐらいまでで、その後は、
専用のパックにつめて、冷蔵庫で長期保存します。
専用のパックには、結露用の穴があいてて、
カボスから出る水分を外にだすようにしています。
水分がカボスの表皮に当たると、色が変わったり傷みやすくなるからね。
【カボスの魅力を伝えよう!カボスひろしへの提言】
(カボス)達人!カボスひろしへ提言お願いします!
(河野さん)大分の人はもちろん、カボスのことを知っているけど、
全国の人はまだまだ知られていないので、たくさんの人にカボスの魅力を伝えてほしいね。
(カボス)改めて聞きます!カボスの魅力とは?
(河野さん)何にでも合うことだね。主役ではないけど、名脇役。
人に伝えるときは、カボス単体ではなく、この食材とも合うよ、という具合に伝えるといいかも。
(カボス)1このカボスを8個ぐらいに輪切りすると、朝から晩までいろんな食材に
合うみたいな、例を伝えると分かりやすいカボしれませんね。
達人!ありがとうございました。
今度は、カボスづくりを体験させてください!
(河野さん)いいよ~!カボスよろしくね!
(2012年2月/竹田市 農村商社わかばにて)